Archive for the ‘art’ Category

数学のはなし

9月 8th, 2019

 

 

 

 

数学の専門家によると、数学の公理などは人間が考え出したものではなく、すべて隠されていたものを「発見」したものなのだそうです。

芸術家が想像力や霊感によって宇宙の中に暗黙の秩序を見出し、それを音や形にすることとよく似ています。優れた数学者が共通して持っているものは、謙虚さと特別の美意識、そして精神性です。

数学と芸術はそれほど離れてはいないかもしれません。数学者はみな、数学は圧倒的に美しいと言い切っています。

 

 

 

数学者は詩人でなくてはなりません

-ソーニャ・コワレフスカヤ-

 

 

 

職人の仕事

6月 7th, 2019

 

 

 

 

職人技とよく言われるように、職人の仕事を評価するのにその技術力に注目が集まります。

そのような話を師匠としていたときに、師はこう言いました。第一は誠実さ、第二に品格、技術は三番目である、と。

 

清澄な心で形を造り、そこに品位が備わって初めて美が顕れるということなのではないかと思います。

 

 

 

ほほえみの色彩

6月 1st, 2019

 

 

 

 

笑顔に出会うと、明かりが灯るように心が暖かくなります。ほほえみを色で表わすとどのような色になるのでしょうか。淡いクリーム色か、バニラのような温かな色彩かもしれません。

感情や音楽などはそれぞれの色彩を持っているそうです。色には神秘的な力があるようです。

 

 

 

 

5月 30th, 2018

 

 

 

 

高山辰雄の大規模な回顧展が作家ゆかりの場所で開かれました。作品には制作にまつわる逸話が添えられていて、その中に心に残る言葉がありました。

 

制作中の画面にどうしても井戸を入れたくなり、スケッチにも下図にもなかったポンプ式の井戸を描いたそうです。後日、その絵を取材した場所を訪ねる機会があり道を歩いていたとき、何かに呼びよせられるように道の脇に入ると、そこには井戸ではありませんが水の湧き出る泉がありました。

人と自然とがひとつであると語る作者の体験です。

 

 

 

 

 

 

その人

4月 8th, 2018

 

 

 

 

ある禅の老師によると、畳の上を歩く音を聴くだけでその弟子の修行の進み具合がわかるといいます。日常の立居振舞いの中にその人のすべてが表れるのだそうです。とくに絵画や造形として表現されるものには、その作者の本質的なものが隠されることなく顕れ出てしまいます。

 

作品や表現の質を高めていくためには、技倆を研鑽するのと同時にそこに現れる品性・品格というものを磨かなければならないということでしょう。横山大観は創造について次のように述べています。

 

 

 

人間ができてはじめて絵ができる。
それには人物の養成ということが第一で、
まず人間をつくらなければなりません。
-「大観画談」-