犬と暮らす

 

 

様々な理由で保護された犬の里親になり、共に暮らすようになって20年になります。今は三代目の世話をしています。

生い立ちには複雑な事情もあり、初めのうちは手こずることが多いのですが、じきに慣れて我が家の一員として溶け込んでしまいます。

「世話をする」と書きましたが、実際にはこちらがたくさんの恩恵を受けています。彼らが存在するだけでその空間が豊かになり、注いだ愛情は何倍にもなって返ってくるからです。

 

 

メッセージ


 
 

私たちは溢れるようなたくさんの情報の中で生きていますが、本当に大切な情報を見つけることはなかなか難しいものです。

例えば、別々の人から同じ本を勧められること。ある映画のなかで語られた同じ言葉をその翌日に新聞の中に見つけること。

このようなシンクロニシティ(共時性)はとても解りやすいのですが、大切なものは周りの、あらゆる物事に隠れていると思います。賢者は子供からも学ぶと言われますが、大切なものを見出すための心得とはひとつに謙虚な姿勢にあるように思います。

そうすると、砂粒のなかに輝く宝石を見つけることができます。

 

 

職人の仕事

 

 

職人技とよく言われるように、職人の仕事を評価するのにその技術力に注目が集まります。

そのような話を師匠としていたときに、師はこう言いました。第一は誠実さ、第二に品格、技術は三番目である、と。

 

清澄な心で形を造り、そこに品位が備わって初めて美が顕れるということなのではないかと思います。

 

 

ほほえみの色彩


 

笑顔に出会うと、明かりが灯るように心が暖かくなります。ほほえみを色で表わすとどのような色になるのでしょうか。淡いクリーム色か、バニラのような温かな色彩かもしれません。

感情や音楽などはそれぞれの色彩を持っているそうです。色には神秘的な力があるようです。

 

 

教え学ぶ


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週に一度、10人ほどの教室で仏画の指導をしています。手本を渡しますが、自由に描いてもらっています。

仏画を通して仏教や宇宙のことを学ぶことを目的としていますが、感想を聞いてみると実際に筆をもって線を描くということで、自分のことや身近なことに気づくことが多いようです。

どの受講生もとても真剣に取り組んでいます。その姿に接することで、私も多くのことを学ばせていただいています。

 

 

それぞれの道

 

 

世界には実に様々な人が暮らしていますが、みなそれぞれの課題を持ってこの世に生まれてきているのだそうです。自分の居るべき場所に早くにたどり着いて本来の自己を見出す人は幸いです。

一所に留まらず、遥かな高みを目指して生涯を旅に費やす人もいるかもしれません。そのような人は一処不在の放浪者と誤解されるかもしれませんが、本当は巡礼の道を歩んでいるのです。そして、その人にはその人にしか担うことのできない役割というものがきっとあるにちがいありません。

 

道を歩むすべての人に光が照らされて、前へ進んでいけるように祈ります。

 

 

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